７月２３日　−史跡・恵林寺
　

写真は 恵林寺の三門

恵林寺（エリンジ） 山梨県 塩山市 小屋敷2280 0553-33-3011 交通 JR塩山駅から窪平バス15分恵林寺下車 駐車場（無料） 乗用車100台 地図へ 　三門には、織田信長によって三門の上で焼かれた快川国師の言葉として有名な「安禅不必須山水　滅却心頭火自涼／ 安禅は必ずしも山水を用いず、心頭を滅却すれば火も自ら涼し」という言葉が掲げてある。

合戦という、つねに死ととなりあわせの状態を生きぬいてきた戦国武将たちの多くは、心の平安をもとめて厚く神仏を信じていたようです。武田信玄も臨済宗に深く帰依し、快川紹喜など当代一流の禅僧をまねくだけでなく、天台宗や真言宗とも関係し、そのうえ不動明王を厚く信仰していたといわれています。

いざ合戦の際には、「風林火山」の旗とともに「南無諏方南宮法性上下大明神」の旗を軍旗として立てたり、さらに諏訪法性の兜の前立に諏訪明神像をつけていたようです。信仰は戦に勝つための一手段でもあったわけですね。この恵林寺はそんな信玄の菩提寺（ぼだいじ・先祖代々の墓をおき、葬式や法事を行う寺のこと）です。

と、まあ普通ならこの辺で恵林寺の解説は終わるんですが、今日は少し理屈っぽい話が続きます。冒頭に載せた三門の写真ですが、いろいろなサイトを調べているうちに興味深い事実に遭遇しました。

　山門とは書かず三門なのは「空、無相、無願」という三つの教えを表しているからだそうです。

「色即是空、空即是色」という言葉は、いろかたちあるものの本質は空であり、空を本質とするものがいろかたちあるものとして現れることを説いたものとして有名ですね。そして、あらゆるものが「空」であり、「差別する様相がないもの」であり、「願い求めるべきものではないこと」を悟ることが、解脱の境地であるという教えが、この三門（空・無相・無願の三解脱門）の意味なんだそうです。

いやあ、勉強になりました。誰かに自慢しようかな。
　

【恵林寺の紹介】

■恵林寺・・・恵林寺の概要（写真と詳しい解説）が１ページにまとまっています。

■乾徳山 恵林寺・・・バーチャルツアー形式で恵林寺を案内してくれます。

■恵林寺 (2000.12.20)・・・上の２つとは違った趣の写真があります。

【信玄公宝物館】

恵林寺の境内にある建物で、信玄関係の展示物があります。

■山梨の美術館・博物館・・・信玄公宝物館には、「原色武田遺宝集」や２４将の冊子、子供向けの絵本「武田信玄」などが売ってもいるそうです。とくに、子供向けの武田信玄関連の書籍は入手しにくいので、便利かもしれません。

【快川禅師の言葉、「心頭滅却すれば・・・」について】

■ZDNet　NetLife：今日は何の日　−４月３日
　

おまけ

■京都・知恩院の三門・・・こちらの三門は重要文化財から国宝に指定されたそうです。規模は違いますが、こちらも同じ三解脱門ですね。

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